カウンセリングの開始から終結に至るまでの過程で、カウンセラーと対話をするセッションの場のみが重要ということではありません。セッションはクライエント様の症状やご都合によって週に一度、あるいは二週に一度といった感じでそのペースは取り決められますが、カウンセリングにおいて一番大切なのは、セッションとセッションの間、つまりインターバルをいかに有意義に過ごすかということに尽きます。
セッションを行うだけでご自身のお悩みが解消されれば一番良いのでしょうが、残念ながらカウンセリングに魔法のような話はありません。セッションで得たものを生活の中で実践し、そこで得た貴重な経験を次のセッションに持ち帰り、それをもとにお悩みを解消すべく、再度カウンセラーと共に話し合いや検討を重ね、ご自身をアップデートさせていくといった流れが実際のところです。
私はセッションの終わりに必ず次回セッションまでのホームワークをクライエント様にお出しするようにしております。ホームワークと言っても教科書を読んだり、勉強することだけがホームワークというわけではありません。ホームワークにはいろいろなかたちがあります。例えば先ほどもお伝えしたような、セッションで得た知識を生活の中で実践してみるというようなものがホームワークとなることもあります。そこで見つかった新たな発見などを次回のセッションで話し合うことができれば、そのセッションは有意義なものとなるでしょうし、同時にインターバルの過ごし方も有意義であったと言えるでしょう。
重要なのはインターバルの過ごし方です。有意義なインターバルの過ごし方が有意義なセッションを作り出し、セッションの中で自然なかたちで生み出されたホームワークが有意義なインターバルを作り出すのです。この好循環を作り出すことがカウンセリングの理想形なのだと、私は考えております。
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