先延ばし(PCN症候群)の話とは切っても切り離せないADHD(注意欠如・多動性障害)。私の場合、カウンセリングにおいて先延ばし癖でお悩みのクライエント様がADHDであるかどうかを重視することはほとんどありません。衝動性気質や不注意気質、あるいはその傾向を知ることさえできればカウンセリングを行う上では十分であるように思います。
クライエント様から「病院で診断してもらったほうが良いか?」と尋ねられることがあります。これについて私は医師ではないので「こうしたほうがいい」といったアドバイスはできないのですが、医師からの診断結果によってクライエント様の気持ちが良い意味で整理されるのであれば、そうしたほうが良いのだと思います。例えばADHDの診断が下ったときに「そうか。やっぱりそういうことだったのか」と今まで抱き続けてきた「もしかしたら?」の思いが解消されて、それが建設的な考えや行動に結びつくのであれば、それはクライエント様にとって良いことと言えるのではないでしょうか?
先延ばし癖改善を目標としたカウンセリングを行う際に、クライエント様がADHDの症状に該当するかどうかを私が必ず知らなくてはならないということはありません。私はクライエント様の持つ考え方や行動についての特性や傾向を知ることができれば十分です。それさえ知ることができれば、その先延ばし癖を克服するための明確な改善策を話し合いによって一緒に見つけ出すことができると思っているからです。
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